後見人の方から「お母さんの具合が悪くて入院されました」と連絡をもらったのが去年の夏前。
普通ならびっくりするんでしょうが、母の場合、これまでにもちょくちょく入退院を繰り返していたので、それほど深刻に捉えていませんでした。
きっと数日、もしくは数週間で退院するだろうと。

10日くらい経ってから、あまり良くない状態という連絡が入り、万が一のときのことなど聞かれました。
それでも心のどこかでは「大丈夫だろう」と思っていたのです。

それから1ヶ月。

実際後見人の方からも連絡がなかったので「大丈夫だろう」が「またいつもみたいに退院するんだろう」へと変わっていきました。

それから2週間後。

昨日までは話をされていたけど、今は話もできない状態で急変の可能性もあると連絡がありました。
ごく普通の親子関係なら、ここで心配して病院へ行くんでしょうが(今はコロナ禍の影響で面会は断られるかもしれまんが)
私の場合、強い怒りがこみ上げてきたんです。

どうして?

普通、理解できないですよね。
急変の可能性もある、って連絡をもらったら心配するのが普通です。
でも私は「母が邪魔している」と、とっさに思ったんです。

なんて冷酷な娘なんだ!多くの人は母に同情するはず。
だけどそう思うのには理由があるんです。

それは私が楽しんでいるときに限って母はいつも一気にぶち壊してきたから。

チクリと嫌味を言われるくらいならダメージも少ない。だけど、とことん追い詰めてその場を完璧にぶち壊すんです。他人がいてもお構いなし。むしろ私への嫌がらせ度が増すからさらに過激になります。
そうなると心が折れてしまって楽しみも何も感じない苦痛の毎日がつづきます。
私が楽しく暮らすのを奪う。母の狙いはそこです。

不思議なのは、私の予定を知らないはずなのにいつもドンピシャなタイミングで邪魔してくること。
どこかで見てる?っていうくらいバッチリのタイミングだから気味が悪いくらいです。
まるで源氏物語の六条御息所の生霊の話みたいに。(色恋沙汰じゃないですが。)

少し話が脱線しましたね。

「話ができず、急変の可能性もある」と連絡があったとき、どうして母が邪魔していると思ったのか。

連絡をもらった翌日は仕事が休みで夫と楽しみにしていた予定がありました。
これまでのことを考えると「ほら、またや、なんでいつもそうやって私の邪魔をするん。」
だから久々に激しい怒りと憤りを感じたんです。

次の日。

予定通り出かけながら常に携帯はちょくちょくチェック。
その日は何事もなく過ぎていきました。

そして明くる日の朝。

後見人の方から母が亡くなったと連絡がありました。

次へつづく。。。